1匹の猫がもたらしたもの
- 2020/10/30
- 21:08
猫を甘く見るなよ!

◆「BIG ISSUE」の表紙になった猫
BIG ISUUEとは、路上生活者の支援として販売されている発行物で、ISSUEとは、「発行物・論争点」などという意味。日本ではビッグイシュー日本として大阪に本社があり、1冊450円で、230円が販売者の収入となっています。
先日、くっきーさんが持ってきてくれたのは、BOBという名の猫が亡くなった時の特集版でした。BOBとは、ビッグイシューの英国版の元販売者ジェームスが路上で出会い、ホームレス状態や薬物依存から抜け出すきっかけとなった野良猫です。テレビで放映されたのを見たことがあります。感銘を受けたのは、その日暮らしの生活だったジェームでしたが、BOBが病気になった時に、自分が食べることを止めてBOBを病院に連れていったエピソードでした。やがて体調を回復したBOBはジェームスの愛情に報いるために集客し始めたのです。集客といっても、ただジェームスの傍に居るだけ。それで人々が猫の愛らしさに引き寄せられていき、ストリートミュージシャンだった彼はカンパ金も増えて、アパートを借りられるようになり、徐々に生活を立て直していったのです。

今年の6月に交通事故でBOBが亡くなったのは残念ですが、冊子を読むうちに、1匹の猫がもたらしたものの大きさを知り、再度感銘を受けました。

ジェームスとBOBの生活は13年間続きました。それは本になりましたが、内容のエッセンスは「やり直しのストーリー」。アメリカの刑務所でその本を読んだ受刑者たちが、更生の支えとして出所後に動物愛護活動や保護施設での仕事に携わるようになったということを聞いてジェームスはBOBの残したものの大きさを強く実感したそうです。


ジェームスとのハイタッチ。
「今日も頑張ったよ」・・そんなBOBの思いが伝わってきます。

ジェームスとBOBが来日(2017年)したことは知りませんでした。写真は日本の販売者との交流シーン。日本の「ビッグイシュー基金」の共同代表の稲葉さんという方はBOBの訃報を受けて「ボブハウス」を創設する意向を表明したそうです。ホームレス状態の人がペットと一緒に入居できるシェルターだということです。
これを聞いたジェームスは「これこそが最高の追悼になるだろう」と。そして、BOBの魂は「ボブハウス」のようなプロジェクトを通してこれからも生き続けるだろうとコメントしています。

ホームレスと猫のツーショットはそう珍しくはないと思いますが、これほど話題になったのは、猫が人生の立て直しのきっかけになったという実例が人の心を動かすからです。ある意味、BOBはそれがジェームスには出来ると見越していたのかもしれません。
「一緒にやろう! そしてお手本となるんだ!」というBOBの心意気です。

「ボブという名のストリートキャット」という本を読んだことで、「路上生活者が目に入るようになった」と英国の方からのコメント。そしてホームレス支援団体の活動を手伝うようになったと。
「BOBが果たしたこと、この世に残してくれたものを甘く見てはいけません」という言葉が沁みます。

★猫サロンで亡くなったオヨネさんという老猫の残した言葉が思い出されます。保健所から迎えた彼女は1年間接客係として君臨してくれました。乳癌で亡くなる時、「最後に言い残したいことはある?」という問いかけに、「人間は多くの猫を殺しているけど、それでも猫は人間を助けている」という言葉を残して腕の中で逝きました。BOBもジェームスを助け、更に多くの人々を助けたのです。彼はきっと偉大なミッションを受けて天から配属されたのでしょう。「路上生活者が目に入るようになった」という英国の方のコメントと同時に、「ストリートキャットも目に入るようになった」というコメントがあれば尚嬉しいですね。日本でも野良猫ではなく「ストリートキャット」と呼べば印象も変わると・・。

◆「BIG ISSUE」の表紙になった猫
BIG ISUUEとは、路上生活者の支援として販売されている発行物で、ISSUEとは、「発行物・論争点」などという意味。日本ではビッグイシュー日本として大阪に本社があり、1冊450円で、230円が販売者の収入となっています。
先日、くっきーさんが持ってきてくれたのは、BOBという名の猫が亡くなった時の特集版でした。BOBとは、ビッグイシューの英国版の元販売者ジェームスが路上で出会い、ホームレス状態や薬物依存から抜け出すきっかけとなった野良猫です。テレビで放映されたのを見たことがあります。感銘を受けたのは、その日暮らしの生活だったジェームでしたが、BOBが病気になった時に、自分が食べることを止めてBOBを病院に連れていったエピソードでした。やがて体調を回復したBOBはジェームスの愛情に報いるために集客し始めたのです。集客といっても、ただジェームスの傍に居るだけ。それで人々が猫の愛らしさに引き寄せられていき、ストリートミュージシャンだった彼はカンパ金も増えて、アパートを借りられるようになり、徐々に生活を立て直していったのです。

今年の6月に交通事故でBOBが亡くなったのは残念ですが、冊子を読むうちに、1匹の猫がもたらしたものの大きさを知り、再度感銘を受けました。

ジェームスとBOBの生活は13年間続きました。それは本になりましたが、内容のエッセンスは「やり直しのストーリー」。アメリカの刑務所でその本を読んだ受刑者たちが、更生の支えとして出所後に動物愛護活動や保護施設での仕事に携わるようになったということを聞いてジェームスはBOBの残したものの大きさを強く実感したそうです。


ジェームスとのハイタッチ。
「今日も頑張ったよ」・・そんなBOBの思いが伝わってきます。

ジェームスとBOBが来日(2017年)したことは知りませんでした。写真は日本の販売者との交流シーン。日本の「ビッグイシュー基金」の共同代表の稲葉さんという方はBOBの訃報を受けて「ボブハウス」を創設する意向を表明したそうです。ホームレス状態の人がペットと一緒に入居できるシェルターだということです。
これを聞いたジェームスは「これこそが最高の追悼になるだろう」と。そして、BOBの魂は「ボブハウス」のようなプロジェクトを通してこれからも生き続けるだろうとコメントしています。

ホームレスと猫のツーショットはそう珍しくはないと思いますが、これほど話題になったのは、猫が人生の立て直しのきっかけになったという実例が人の心を動かすからです。ある意味、BOBはそれがジェームスには出来ると見越していたのかもしれません。
「一緒にやろう! そしてお手本となるんだ!」というBOBの心意気です。

「ボブという名のストリートキャット」という本を読んだことで、「路上生活者が目に入るようになった」と英国の方からのコメント。そしてホームレス支援団体の活動を手伝うようになったと。
「BOBが果たしたこと、この世に残してくれたものを甘く見てはいけません」という言葉が沁みます。

★猫サロンで亡くなったオヨネさんという老猫の残した言葉が思い出されます。保健所から迎えた彼女は1年間接客係として君臨してくれました。乳癌で亡くなる時、「最後に言い残したいことはある?」という問いかけに、「人間は多くの猫を殺しているけど、それでも猫は人間を助けている」という言葉を残して腕の中で逝きました。BOBもジェームスを助け、更に多くの人々を助けたのです。彼はきっと偉大なミッションを受けて天から配属されたのでしょう。「路上生活者が目に入るようになった」という英国の方のコメントと同時に、「ストリートキャットも目に入るようになった」というコメントがあれば尚嬉しいですね。日本でも野良猫ではなく「ストリートキャット」と呼べば印象も変わると・・。
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